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なんちゅのお絵かき!ブログ

ほぼ毎日絵の練習を載せるブログ、目標は底辺卒業

幻覚の話/あと実質二回寝たら終わりや…生きる…

PFCS(企画)

幻覚の話

 

ある日、差出人不明の郵便届けが届いた。
ルーカス様、危ないかも知れませんよとソラがその包を開ける。
次の瞬間、ソラの前に、箱に仕組まれていた粉がボワワッ、と飛び散ったのだ。
ルーカス様お逃げ下さい!とソラが言い、ルーカスは慌てて逃げてしまった。
その次が惨劇になるとも知らずに。


次にソラが目覚めたのはいつものベッドの上であった。
「…?」ソラはおかしいと目を擦るものの、目の前は一向に明るくならない。
「シュン、居ますか…電気をつけてください…シュン?」
ソラが言った時、『シュンと信じたい人物』が「ん〜…?」と言いもぞもぞと『ベッドであるべき場所』から立ち上がった。
「…し…シュ…!!」
「どうしたんだよソラ?」
「……うわああああ!!!出して!!僕をここから出してよぉおぉお!!!」
「えっ!?ソラ、もうドアは開いてるぞ…!!」
「シュン居るなら出てきて…!あいつがいる!あいつがいるんだ…!!」
「ソラ!?オレはここに居るぞ…!!ソラ!」

「僕はなんでまた幽閉されてるの!?」


「なるほど。調査の結果この植物には強い幻覚を引き起こすが確認されたと。
それを乾かして砕き、パウダーにしたものが送られてきたんだね。
最悪な事にソラくんは過去の記憶の幻覚に囚われてしまったようだけどね…」
「つまりソラは幼少期の出来事を思い出してるっつーのかよ…」
部屋の片隅でガタガタと震えるソラを心配そうに見つめながら、シュンは植物の毒性についてルーカスから聞いていた。
「ソラくんは過去の記憶…あの反応から見ると幼少期のトラウマだろうね、彼は幼少期誘拐されて以降こういった話題になると拒否反応を示していただろう」
「ああ。だけどよ、これとそれって関係あっのか?」
「ソラくんは今誘拐された当時の事がハッキリと思い出されてしまってるんだろうね…
幸いにもあの量なら半日程で回復しそうだよ…
悪趣味だね、あんな量の幻覚作用のあるパウダーを送ってきたなんて。」


ルーカスはハァ、とため息をつき、アイレス君、お茶をくれないかな?と遠くにいたアルファに話しかける。
「コーヒーですね。分かりました。」
アイレスと名付けられているアルファはコーヒーを煎れることしかプログラミングされていない。
「すいませんルーカス様、アイレスはこれでも緑茶を煎れるようにプログラミングされているよ」
アンティノメル唯一の精霊にして警察医者であるレフトが頭を下げながら話を続ける。
「ルーカス様…ソラは今一歩も動けないのでしょう。複数人で来たら危険です。
ソラは今精神的に非常に不安定だ。これ以上誘拐した犯人のトラウマを刺激させたらソラの精神が崩壊してしまうだろう。
だから一旦出ませんか?」
「ああ、その方が良いだろうね…すまないね、レフトくん」
「ソラ…オレ、ソラに近づくことすら許されねぇのかよ…?」
「…シュンも出るべきだ、ソラの事を考えるならね。」
「…分かった。」
レフトに言われるまま、部屋の片隅で震えているソラを目で追いながらシュンは部屋を出ていった。


「そ、それで、ぼくは何をすればいいの…?」
銀髪の青年、リキュールが不安そうに話しかける。
「おれ…呼ばれましたね…」
青髪の少女、ケンはいつも通りぼそぼそと対応する。
「ケン!これは大事な事なんだぜ!」
「まあまあ。俺らのチームワークじゃないと呼ばれなかったと思うぜ?」
紫色の青年リッカと、赤髪の侍ドラゴは互いに会話をしていた。
「リキュール君。ケン君。リッカ君。ドラゴ君。
これらは戦闘能力が高いという結果が出た君たちに下した試練だ。
無事にこのパウダーの持ち主を探してくれ。聞き込みをして言ってもいい。
このパウダーで国民が危機に陥ったら危ないからね。」
「分かりましたルーカス様!」
四人はそういった後、バラバラの方向へ向かいパウダーの持ち主を探す事にした。
「弟は無事なんですよね…?」
「ああ、大丈夫だテンクウさん。君はゆっくり待ってなさい…」
テンクウがソラへの心配を語る。ソラの今の状態は誰も止められるものではなかった。

「…で、気づいているんだよぼくは?ユエヤー君。アリス君。ずっとそこに居ただろう?」
ビク、と草木の物陰からユエヤーとアリスが出てきた。
「あー…ボク、ずっとバレてないと思ってたんだけどなぁ〜…」
「わたし、ルーちゃんに絶対バレてないと思ってた〜!」
テヘへと笑うユエヤー、わがままを言うアリスを前にルーカスは話しかける。
「ユエヤー君。アリス君。君たちはこのパウダーに心当たりは無いかい?」
「ボクが知ってるわけないでしょ?」
「わたしも。実力トップが集まるから何かと思えば怪しいパウダーの現場取り押さえ…」
「手伝う気がないなら帰ってくれないかな…結構重要な任務なんだよ。
ソラくんの…精神の危機のね。」
はーい、と女子二人はしぶしぶ帰っていき、ルーカスは空を見上げこう言った。
「一人でもだめ、二人でもだめ…今のソラくんに監視役を付けたのは正しかったかな…」


怯えるソラの監視役に選ばれたのは、シュンだった。
「ソラ…お前オレの声も聞こえないのかよ…」
何度も話しかけるシュン。ソラに、彼の声は届いていないようだ。
シュンはソラの恋人である為、最もソラが信頼している相手…ルーカスはそう判断し、ソラの監視(といってもソラがナイフを持ち幻覚に切かからないように)役に選ばれたのだ。
「ソラ…」
今のソラには、声など届いていないようだ。
ソラの「誘拐された記憶」は強すぎて、強い幻影となり耳も聞こえていないようだった。見る限り目も見えていないようだ、いや、暗闇にずっと閉じ込められている幻影を見ている。
何か音を出すと「あいつが来た」と怯え、声を発すると「あいつが喋っている」と怯え、茶を組むと「僕を殺す毒なの?」と拒否してしまう。
今起きている全ての事が、今のソラには誘拐と関係付けられてしまう。

「ソラ…お前…オレだよ!」
無理をしてソラの目の前で笑うシュン、それでもソラは『聞く耳を持たない』。
「…ソラ」
そ、とソラの手をシュンは握りしめる。
ソラの顔が今までに見たことが無いほどの、絶望の顔に染まる。
「離せ!離せェエエエ!!」
こんなに彼が感情を剥き出しにしたことがあっただろうか。ソラは握りしめられた手を必死で解こうとする。力が強すぎる。
「ソラ!オレだって!オレだから安心してくれよ!そ、そうだ!」
シュンはソラを安心させる為に自らの髪をまとめているシュシュを取り、ソラの手の上に載せる。
「こ、これは…シュシュ…?」
ソラが一瞬うろたえる。触った感覚でソラはそれがシュシュだと悟った。
「シュン…が、居るのですか?」
その言葉を聞き、シュンはギュ、と手を握り返す。
「…シュンですね…この手の暖かさ…妙に、優しいこの握り方…シュンですね…」
「そうだ、ソラ!オレだよ!」
声が届いていないと知りながら、シュンはただじっとソラの手を握り返す。
ソラから見たらただのあの時の誘拐犯。それに手を握り返すと言うことは。
「シュン…貴方の手は暖かいです…」
ポツリと言ったソラ。シュンに心を許しているからこそ判断した『彼はシュンだ』と確信した行動。
「…だろ」
幻覚の効果で何も見えず聞こえないソラを、ただシュンは見守っていた。


ルーカスがいきなり壁に日本刀を突きつけた。
ビシ、と傷が入った壁を眺めながらルーカスは言った。
「そこにいるんだろう、ロヴォロス」
そう言った後、ダンテが徐々にその空間から現れる。
自分が透明になれる、と一時的に書き込んだダンテは後ろからルーカスを殺すつもりで来たのだが、ルーカスにバレてしまった。
「ウフフ、ルーカスちゃん。今のスキにアタシが貴方たちを殺してあげると思ってたのにィ?」
「それが厄介なんだ。」
「フフ、でもアタシ今回面白いものが見れちゃったからそれで満足よ?」
日本刀を首元に置かれながら、ダンテは顔色変えず話しかける。
「まずソラちゃんのトラウマ。そしてそれを止めるための貴方達の行動。
最後に、シュンちゃんとの愛情。男同士、違う種族の中でも愛は芽生えるのねぇ〜?」
「…ソラはシュンに心を許している。だからあんな行動ができるんだ。違うのかロヴォロス。」
「いや?そうそう、あのパウダーを作ったのはアタシよ?
とっとと部下達を戻したらァ?」
「何っ!?」
ルーカスは手に急いで携帯電話を持ち部下達に話しかける。

 

「ウフフ…いいもの見れちゃったわ…
愛でトラウマは克服できるのかしら?

 

だってソラちゃんを誘拐したのはアタシだもの」

 

 

 

今日の落書き

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うろ覚えPFCS大会。

 

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なんかやけに人気のあるマッハダガーさん。

 

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ルーカス。もうちょっと鉛筆の線を綺麗にする訓練をしよう。